奈良国立博物館で行われている、第67回正倉院展に行ってきました!
正倉院展は毎年2週間ほどしか行われないので、期間が非常に短いです。
いつもは平日に行くのですが、今回は予定が合わず、日曜日に行くことになりました。
8時30分頃に博物館付近に着いたのですが、駐車場はどこも満車。
なんとか駐車場を探して、博物館にたどり着いたのですが、既に大行列でした。
行列用にテントが張られていて、最後尾で75分待ちとのこと。
さすがは休日ですね^^;
久しぶりに来たので、ちょっと甘く見ていました><
美の追求が半端ない!紫檀木画槽琵琶
今回の正倉院展は63点が展示、そのうち初出陳は12件です。
リーフレットの表紙を飾ったのは、
貴重な
まるでルイヴィトンのような模様ですね^^
でも、こちらは1200年以上も前からあるので、こちらの方が早いのです。
驚くべきところは、この花の模様は描かれているのではなく、埋め込んでいるものであるということ。
埋め込む方法は、「
木画の技法は正倉院宝物ではよく使われているのですが、現代ではその技術はほとんど使われていません。
なぜ使われていないのか?というと、大変だからでしょうね^^;
紫檀木画槽琵琶では、象牙や
これだけの素材を使って、花を作るのですが、花びらから作るので、それを一枚一枚貼り合わせる必要がありますし、本体の方にも埋め込むためにピッタリあう形に削らなければなりません。
以前、テレビでやっていたのですが、この方法で一つの花の模様を埋め込むだけでも非常に細かい作業で、かなり時間がかかって大変とのこと。
紫檀木画槽琵琶は、それが百を超えるのです。
かなりの美へのこだわりがなければ、このようなものは作れませんね^^;
リーフレットの写真は、紫檀木画槽琵琶の裏面。
表面はこのようになっています。
(画像:読売新聞 2015年特別号より)
何やら絵が書かれていますね。
これは、弾く時に見えるように描かれた山水人物図です。
置く時は立て掛けるので裏面を見せますが、弾く時は横向きにして表面が聴き手側に向きますよね。
そのシチュエーションを考えて、琵琶を横にした時に真っすぐ見えるように描かれているのです。
絵は、山があって水が流れる大自然の中で、文人たちが景色を眺めながら詩を作っている様子が描かれています。
音色を聴くだけでなく、魅せることも意識されていますね^^
この琵琶がどのような音を奏でていたのか?
実は、スマートフォンを持っていれば「読売よみとる」という無料アプリを使えば、簡易的に音色を聴くことができます^^
アイフォンでもアンドロイドでもアプリがありますので、「ヨミとる」で検索し、インストールしてみてください。
そして、上の写真のリーフレットに載っている紫檀木画槽琵琶(裏面)を読み取り、出てきた吹き出しの文字をタップします。
すると、ヨミウリ・オンラインの宝物紹介特設ページが表示されます。
そのページで、復元した正倉院楽器を用いる楽団「天平楽府」が演奏する琵琶の音色を聴くことができます。
また、特設ページでは、今回展示されている正倉院宝物のうち20点ほどの写真を見ることができますよ^^
今回の正倉院展は、他にも驚くほど緻密な彩色を施した宝物がいくつか見られました。
なので、緻密すぎて肉眼では見えにくいものもあります。
パネルで細部をアップして展示しているものもありますが、そういうのがないものもあります。
そういうこともあって、今回はこれが役に立ちました。
性能はシンプルなのですが、今回の展示で使うのには十分です。
何より小さくて持ちやすいので、私はいつもかばんに忍ばせています^^
紫檀木画槽琵琶の花が、はめ込まれたものであるということはこれで見ればよくわかりますよ^^
第67回 正倉院展は、2015年10月14日(土)~11月9日まで。