京都の街のど真ん中にある、六角堂頂法寺。
ビルに囲まれている都会的なお寺ですが、西暦587年に聖徳太子によって創建された古いお寺で、京都では「六角さん」と親しまれています。
また、日本のいけばなの発祥の地でもあるんですね^^
ご本尊は、太子の護持物と伝えられている約5.5cmの如意輪観世音菩薩(秘仏)。
平安京が出来るよりもはるかに昔から存在していたんです。
そして、平安遷都のおりに天皇が使者をたてて、ちょっとだけ南北どちらかに御動座頂くように祈願したところ、京都の中心と言われている「へそ石」だけを残してお堂が15mばかり北に動いたという伝説が残っているそうです。
境内散策
六角堂は境内はそんなに広くありませんが、見どころはたくさんあります^^
まずは本堂。
本堂が通称「六角堂」と言われているのは、本堂が六角形であることに由来するのですが、正面からみるとちょっと良くわかりません^^;
後ろに回ってみてみると、なんとなく六角の形をしているんだろうなあというのがわかります。
もっとはっきりその形を確かめたいという方は、隣のビルの「WEST 18」のエレベーターを利用して見てみましょう^^
「WEST 18」には展望台はありませんが、エレベーターが展望エレベーターとなっていて、一望することができます。
(ちなみにWEST 18という建物の名前の由来は、六角堂の西国三十三所十八番札所から^^)
写真は、光の具合がイケてなかったので、パンフレットの写真を貸してもらってます^^;
綺麗な六角形をしていますね♪
この六角という形には、「六根清浄を願う」という意味が込められているようです。
六根というのは、
- 眼(視覚)
- 耳(聴覚)
- 鼻(嗅覚)
- 舌(味覚)
- 身(触覚)
- 意(意識)
の6つの感覚器官のこと。
"欲"というのはここから生じるものとされ、それを"六欲"と言われているんですね^^;
我欲や執着に見舞われては正しい行いはできないので、煩悩は無くさなければいけません。
煩悩とも言えるこの六欲を角に見立てると、それを無くせば円満になるということで、その祈りをこめて六つの角を作ったと伝えられています。
六角堂には本堂以外にも、六角形の形をしたものがいくつかあります^^
そういうものを探して境内を散策するのも楽しいですね♪
本堂東側には、親鸞堂があります。
もちろん、浄土真宗の開祖、親鸞聖人に関するお堂ですね^^
中には親鸞聖人の「夢想之像」と「草鞋の御影」が安置されています。
六角堂は天台宗系単立の寺院で、浄土真宗ではないのに親鸞聖人が祀られているのは珍しいですね^^
実は六角堂は、親鸞上人が浄土真宗を開く前、比叡山から毎晩百日参りをしていたんです。
(それについて、三十三間堂の隣、法住寺にある親鸞のそば食い木像に関する面白いエピソードもあります^^)
その95日目の暁の夢で、六角堂の御本尊の如意輪観音に、浄土宗の開祖、法然上人のもとへ行くように言われました。
そのお告げに従って法然の許に行くようになり、更に二年後再びお告げがありました。
そのお告げの内容は、僧の中では今まで禁止されていた「妻をめとる」ことを肯定する内容だったんです!
そのことから親鸞聖人は、今までに前例のない妻子持ちの僧となったんです^^
このように、六角堂の御本尊、如意輪観音は二度にわたって親鸞聖人にお告げを与え、それに従って浄土真宗を開祖したんですね^^
お堂に安置されている「夢想之像」は、親鸞聖人がお告げを聞いている姿、「草鞋の御影」は六角堂に参拝している姿なんだそうです。
境内にはかわいらしいお地蔵さんもたくさんいらっしゃいます^^
四角い顔のお地蔵さん。
欲張らずに1つだけ願い事をすると、それが叶えられるという「一言願い地蔵」さん。
かわいらしい十六羅漢と合唱地蔵。
他にも本堂西側にはたくさんの小さなお地蔵さんが並んでいますよ^^
御朱印
六角堂は
- 西国三十三所観音霊場 第十八番札所
- 洛陽三十三所観音霊場 第一番札所
- 聖徳太子御遺跡霊場 第25番札所
と、3つの霊場の札所になっています。
私は、西国と洛陽の御朱印を頂いています。
洛陽三十三所の御朱印です。
西国三十三所の御朱印です。
六角堂の御詠歌です。