京都や奈良はお寺や神社が多く、何年経っても回りきれないくらい見どころがたくさんあります。
情報もたくさんありますね。
それに比べて、滋賀は情報が少ない・・・
旅行雑誌を見ても、京都や奈良と比べて見劣りするんです^^;
でも実際はそんなはずナイ!
近江は東海道と中山道が1つになって、京の都に入る入口になっていますし、必ず通らなければならない場所でしたので、歴史的に色々な出来事が起こっていますし、琵琶湖周辺には今でも素晴らしい十一面観音がたくさんあったり、ポテンシャルは高いはずなんです。
京都や奈良にはない古都の魅力を持っているはずなのに、全然引き出せていない・・・
そんな風に感じます。
私も滋賀の事は詳しく知らないので、これから滋賀の面白さを再発見して、このサイトでも魅力を発信していきたいなあと思い、最初に手に取ったのがこの本。
近江周辺の歴史民俗探訪紀行文です。
滋賀には、湖北、湖東、湖西、湖南と4つに分かれていますが、文化が多種多様で、地方色豊か。
「滋賀」と一言では語れません。
四季を通して見る景色は違いますし、それが琵琶湖越しに向こう側を見る時、どこから向こう側を見るかでも全然違うんですね。
そして何より特徴的なのは、信仰のあり方です。
その中でも面白いなあと思ったのは、”オコナイさん”という神事。
年頭に行う1年間の無病息災・五穀豊穣を祈願するお祭りで、それぞれの集落で行われます。
集落が変われば当然やり方も違いますし、日程も違います。
中でも特徴的な十一面観音が多い湖北地方では観音堂で行うわけですが、冬の湖北は雪国。
この本では湖北の中でも奥の方、唐川村で行うオコナイを取り上げていました。
人となかなかすれ違わない集落で、辺りは暗く、雪もかなり降り積もっているところで、朝早くから「たいまつ」を持って行うわけです。
祭りを取りしきるのは、お寺の住職や役所の人ではなく、嫁をもらった家が順に担当するというもの。
担当する家を
よそ者だとちょっと入りづらい雰囲気ですよね^^;
でも、滋賀の人は優しいので、快く迎え入れてくれるようです♪
この本では、そういう所でもきちんと信仰を体験し、客観的にレポートしています。
オコナイ以外にも、近江八幡の左義長祭や、鯖街道・安曇川周辺で祀られている筏の神様「しこぶっつぁん」など、インパクトのある話がたくさん♪
なかなかスゴイです^^
滋賀はとにかく、観光ガイドなどでは語れない、その地方に行かないとわからない面白さがたくさんあります。
この本は、滋賀のことがもっと知りたいと思わせる本ですね。
googleマップなどの地図と共に読むことをオススメします^^