桜や紅葉の時期には賑やかになる京都・東山の哲学の道。
熊野若王子神社横から始まり、銀閣寺まで続く、琵琶湖疏水に沿った全長2キロほどの散歩道です。
賑やかな哲学の道から一本西の通り、鹿ケ谷通りに入ると、車通りながらも住宅街で静かな道になります。
この道沿いにGOSPEL(ゴスペル)という洋館カフェがあります。
二階の窓から顔を出したくなりますね^^
このレトロな洋館は、ヴォーリス建築事務所が手掛けたもので、京都では有名です。
ヴォーリスは、日本で西洋建築を手がけたアメリカ人建築家・実業家です。
日本には、1905年に滋賀県立商業学校の英語教師として来日しました。
ヴォーリスは滋賀や京都を中心に今にも文化財として残る洋館を多数手がけていまして、1964年に亡くなりました。
GOSPELの洋館が建てられたのは1982年、ヴォーリスのノウハウを受け継いだヴォーリズ建築事務所が個人宅として建てたものです。
個人宅だった頃は、1階が寝室、2階がリビングキッチンだったようですね。
現在はその一部が店舗として使われています。
「GOSPEL」は2階で、1階は「迷子」というアンティーク喫茶になっています。
メニューは、カフェメニューだけでなく、フードメニューもやっています。
ランチはグラタンやペンネ、カレーなど(900円~1,300円ほど)があり、ランチは「本日のランチ」(1,350円)があります。
カフェは、コーヒーや紅茶、ジュースなどはもちろん、スコンセット(1,300円)、ケーキセット(1,100円)、ハーブティーセット(1,300円)などがありました。
そして、京都の人気店「ミディ・アプレミディ」の、なかなか手に入らないことで有名なロールケーキ「フロール」が曜日によって食べられる(無くなり次第終了)こともあるようです。
私たちが訪れた時は日曜日のお昼過ぎで、4組待ちの状態。
30分ほど待ちました。
中に入ると、二階へ続く階段があります。
階段を登って店内へ。
その途中、階段の隙間を覗くと、このような秘密基地のような読書スペースがありました^^
そしてこちらが2階。
広々としたカウンターキッチンに、ずらっと並べられたレコード。
店内はクラシックなアメリカ音楽が静かに流れています。
向かい側には暖炉が。
アンティークな椅子やテーブルが客席になっています。
外から見える塔の部分は丸テーブルで6席ある個室ですが、3名以上で利用できるそうです。
こういう雰囲気の中、私たちはスコーンセットとケーキセットを注文。
飲み物はコーヒーと紅茶から選べ、ケーキは5種類ほどの中から1つ選ぶことができます。
こちらは、私が注文したスコンセット。
思ったよりもボリュームのあるスコーンです。
しっとりとしていて、食べ応えがありました。
クリームは、生クリームよりも濃厚なクロテッドクリームを使っているようです。
ホイップクリームや生クリームとは全然違います^^
このクリームとブルーベリージャムを合わせて食べた時の絶妙感!
私はいつも、スコーンを食べる時は紅茶が欠かせませんが、GOSPELのスコーンは紅茶なしでもいけそうな感じです♪
でも、紅茶は紅茶でなかなか美味しくいれられています。
使われているのは、セイロン紅茶のオレンジペコ。
オレンジペコというのは紅茶の等級のことですが、茶の枝の尖端部分から2番目の若い葉を使います。
なかなか香りが高いんですよね^^
口に含ませると甘い香りを長く感じるので、ゆっくりゆっくり味わうことができます。
1,300円という値段も、納得の価格ですね。
そしてこちらはケーキセット。
こちらはスコンセットと比べると小さめなセットになっています。
ケーキは、「ボンブ ザ マンド」という、タルト生地にレモン風味を効かせたバターケーキ。
自然なレモンの風味が効いていて、しっとりとしていました。
下の方だけ食べると甘さ控えめなのですが、上の白いシュガーな部分と合わせてちょうどよい甘さになり、そこにレモンの風味がプラスされることで、全体のバランスが良くなるケーキです。
コーヒーは、ボディがしっかりあって、酸味が苦手な私でも美味しくいただけるコーヒーでした。
古き良き時代のコーヒー、という感じですね^^
GOSPELを訪れたのは今回が初めてで、洋館の雰囲気の中でカフェを楽しむ、くらいの気持ちで来たのですが、スコーンがかなり美味しくて、また訪れたいと思えるカフェでした。
今度は食事も頂いてみたいですね。
GOSPELには駐車場がなく、駅からも遠くて、バスを利用するのがオススメなのですが、夕方5時からはGOSPELの北側、すぐ近くにある市営の銀閣寺観光駐車場が無料になるそうです。