永観堂の北側、哲学の道の起点にある熊野若王子神社は、洛中熊野三山の一つです。
(残り二つは、熊野神社、
熊野はかつて、極楽浄土と考えられ崇拝を集めていました。
なので、法王、上皇をはじめ、一般庶民まで身分性別問わず目指していたんですね。
そのことから「蟻の熊野詣」とも言われていたりします^^;
そして京の都の中にも熊野権現への信仰のよりどころをと、後白河法皇が永観堂の鎮守社として熊野権現を勧請したのがこの熊野若王子神社です。
"若王子"というのは"熊野の新宮"という意味を持っていて、"熊野権現の若宮"とも言います。
熊野には「本宮大社」、「速玉大社」、「那智大社」の三社がありますが、そのうち若王子神社は「那智大社」に相当します。
神社の裏には滝があって、修験者が滝行をすることもあるんですね^^
昔、34度も熊野詣をした後白河法皇は、熊野に行く際にはまずはここで身を清めてから出発したことから、京都から熊野詣へ行く場合には、この若王子神社が出発の地となっています。
境内散策
第一鳥居前にはご神木であるナギの木があります。
京都市内で最も古いナギの木で、熊野詣や伊勢参宮の時にみそぎの木として、諸々の罪けがれを祓い清め、全ての苦難をナギはらうお守りとして用いられたものです^^
こちらが拝殿。
明治の修築の際までは本宮・新宮・那智・若宮などあったそうですが、社殿がたびたび荒廃して、現在は一社相殿となっています。
拝殿近くには絵馬が飾られていますが、熊野の象徴、
本殿左横には夷川恵比寿社があり、中には室町時代作の等身大の恵比寿座像があります。
(写真がぶれていたので掲載はなしです^^;)
その他座れる場所もあって、銀閣寺から哲学の道を歩くと終点にあるので、休憩しにくる人もいるようです。
一般に参拝する境内はこれだけでそんなに広くないのですが、神社を出て裏手を登った所には、"桜花苑"という場所があって、桜の季節には京都市内を見下ろす景色と桜が楽しめます^^
観光客はほぼ哲学の道に流れるので、結構穴場スポットですね^^
若王子神社の桜情報はこちらに書きました♪ ⇒インクライン&哲学の道 桜巡りしてきました!
そしてもう1つ忘れてはならないのが、神社裏手にあるこの分かれ道。
急な上り坂の上には鳥居が見えますが、右側には実はお滝があります。
まずは上の白い鳥居のところまで行ってみると、何やら祀られているものがあります。
何が祀られているのかはわかりませんが、おそらく水の神様である龍神様だと思われます。
そしてさらに上には赤い鳥居が見えたので行ってみると、"瀧宮神社"というお社がありました。
ここはお滝そのものをお祀りしているのでしょうか?
わかりませんが参拝しておきました^^
そしてここから先はイノシシが出るそうで柵がされていましたので、引き返しました。
そして次は先ほどの道を右の道を行くと、段々の滝が見えてきます。
そして参拝後、後ろのお滝には道がありませんが、賽銭箱があるので近くまで行っていいはず、ということで石を渡って近づいてみました。
これが那智の滝に見立てた洛中のお滝です。
お滝にも近くでしっかり参拝しました^^
写真では小さくて見えにくいかもしれませんが、真ん中の少し右あたりに小さなお地蔵さんがいらっしゃいます^^
水は本当はもう少し高い所から出ていたそうですが、石垣が崩れて今の形になっています。
竹から出ているのも、崩れて普通には出なくなったからかもしれませんね。
若王子神社の宮司さんによると、このお滝があったから若王子神社があるとまで言っていました。
後白河法皇はかなり熊野を崇拝していたんでしょうね^^
ちなみに昔、お滝の水のところで宴会をした人がいたそうですが、その時にお滝の水のところでおしっこをしたそうですが、帰りに滝のところで転んで亡くなったそうです^^;
罰あたりなことはしてはいけませんね><
御朱印
熊野若王子神社の御朱印です。
"京洛東那智"の文字に八咫烏の印です^^