宇治神社は、平等院から宇治川の対岸、中の島から渡れる橋の近くにあります。
兎に縁のある神社です。
兎年の方はぜひ参拝しておきたい神社ですね^^
宇治神社のうさぎは、振り返っている姿で描かれているという特徴があります。
これは見返り兎と呼ばれています。
このうさぎさんは宇治神社の神様のお使いで、正しい道へ導いてくれるとされています。
それが振り返るようなこの姿で描かれるのには、ちゃんと理由があるんです。
それは御祭神と関係しています。
宇治神社の御祭神「菟道稚郎子尊」
宇治神社の御祭神は、応神天皇の皇子であり、仁徳天皇の弟にあたる
仁徳天皇というと、大阪にある日本最大の前方後円墳で有名です。
菟道稚郎子尊は、その弟なのです。
実は、「宇治」という地名もここから来ています。
かつては「菟道(うさぎみち)」と書いて「うじ」と呼んでいました。
菟道稚郎子は幼い頃から聡明で、誰にでも好かれるような人物でした。
朝鮮半島の百済で学問を極められたこともあって、学業、受験、合格の神様として崇められています。
菟道稚郎子がどのような人だったのかというと、簡単に言えば悲劇の皇太子です。
父である応神天皇に寵愛を受けて皇太子になり、応神天皇はが亡くなる前に、菟道稚郎子が皇位につくよう遺言を残しました。
儒教の思想を学んでいた菟道稚郎子は、兄を差し置いて皇位に就くことは儒教の思想に背くと思ったので、皇位を兄に譲ろうと考えました。
しかし、兄も弟思いの良い兄だったのです。
父の崩御後、兄とは互いに皇位の譲り合いなり、決着がつかずに3年もの皇位空白期間が生じてしまいました。
このことから、そのような状況が続くのは良くないと思い、兄に皇位を譲るべくして菟道稚郎子は宇治で自殺してしまいました。
その後、仁徳天皇によって神霊を祀ったのが宇治神社の始まりです。
ここで初めて兎が登場するのですが、この場所へは、兎が菟道稚郎子を先導したといいます。
その時に振り返りながらお連れしたとのことで「見返り兎」と呼ばれ、振り返るような姿で描かれているんですね^^
境内紹介
参道を進むと手水舎がありますが、兎がモチーフで宇治神社ならではの手水舎となっています^^
「桐原水」と書かれていますが、桐原水は宇治七名水の一つとされています。
宇治七名水の残りの6つは残念ながら失われてしまったそうで、この桐原水だけがまだ涌き出しています。
(桐原水を汲めるところは、さらに奥に行った宇治上神社の境内にあります。)
手水舎を過ぎて階段を上ると、「桐原殿」と書かれた拝殿があります。
拝殿の中には、二羽のうさぎさんがいるそうです。
拝殿を回り込むと、本殿があります。
本殿のお社は鎌倉時代初期の建物で、
本殿の両サイドには、末社群が並びます。
ご利益を頂く「うさぎさん巡り」
宇治神社にお参りにきたら、やっておきたいことがあります。
それがうさぎさん巡りです。
やり方を紹介します。
- 絵馬にお願い事を書く。
- 本殿前の見返り兎に願い事を伝える。
- 本殿の周りを時計回りに3週する。
周っている間に、うさぎの置物を3つ探す。
3つの置物に出会うことができたら、願い事が叶うといわれているんです^^
3つのうち1つは見返り兎の形になっていますが、残り2つは普通の形のうさぎです。
見つけられない場合は、神職さんに聞けば教えてくれますので安心です。
でもまずは自分で探してみることを楽しんでみてください^^
おみくじ・御朱印
宇治神社には、見返り兎のかわいいおみくじがあります^^
お尻にテープが貼られているので、それを外すと中からおみくじが出てきます。
(大吉でした^^)
すごくカワイイので、正月にはよく売り切れるようです。
御朱印は、拝殿近くの「参集殿」でいただきました。
宇治神社を参拝したら、そこから東奥にある、宇治上神社(世界遺産にも指定)も参拝しましょう。
明治以前までは、宇治神社が若宮、宇治上神社が奥宮で、二社一対だったようですしね♪