滋賀県には、江戸時代に流行した「大津絵」という独特な絵があります。
※大津絵に関してはこちらに書きました。
大津絵は、絵そのものが美術的にすごい、ということはあまり感じられませんが、決まった画題があって、そこに風刺的な意味が込められていたりするものもあるので、その内容が面白いんです。
そしてその時代の庶民文化というか、そういう背景が感じられるのが魅力的ですね^^
有名なものでは十種類に集約されるのですが、その中でも一番有名なのは下の写真の真ん中、「鬼の念仏」という絵。
心の中は鬼なのに、念仏を説いている偽善者を風刺しているんです。
残り二つは風刺ではないのですが、左は「
”外法”というのは、七福神の中の福禄寿の異名で、頭が法外に長いから”外法”と呼ばれているんです。
身体の半分以上も頭があるので、それを大黒さんがはしごで登って剃ってあげているんですね^^
この絵は護符としても使われていて、持っていると長寿を保って、願い事が叶うとされていたんです。
右は、「阿弥陀三尊来迎」。
いわゆる仏画ですね。
有名な画題は今では十種類ほどあって圓満院門跡内にある大津絵美術館でも見れるのですが、大津絵がところどころに点在している大津絵のみちという道があります。
大津絵は、画題は一緒でも書き手によってタッチが違うので、美術館とは別にまた見ておきたいところです。
というわけで、そこを歩いてみました。
大津絵のみち、場所は?
「大津絵のみち」は、京阪石山坂本線の浜大津駅から皇子山陸上競技場へ向かう道になっています。
まずは浜大津駅前からSTART!
始まりの場所は、浜大津駅2階、改札を出て道路向かい側に見える「明日都浜大津」というビルの方に向かって、そのまま高架を渡ります。
すると、時計の下にこういう絵が書かれているところがあります。
これも大津絵の中の「藤娘」というモチーフ。
ここは2階なのですが、ここが大津絵の道のはじまりです。
写真の右側に見える、エスカレーターを登り、真っすぐ進みます。
大津絵の道を行く前に、スタート地点の近くに三井寺力餅があります。
ここの2階も大津絵のギャラリーになっていますので、力餅も美味しいですし、ぜひご覧ください^^
真っすぐ進むと、下りの階段があります。
降りた所の壁側を見てみましょう。
すると、早速ありました!鬼の念仏です^^
他にも藤娘もありました。
そしてさらに進んで階段を下ると、大津絵の道の遊歩道があります。
このまま真っすぐ進むのですが、ちょっと待って下さい!
階段を降りたら、少しだけ後ろに戻ってみましょう^^
一般道から遊歩道への入口があるのですが、その入口にも大津絵があります。
これです!
そしてマンホールもお見逃しなく^^
そして遊歩道を真っすぐ行くと、数メートルおきに、地面に大津絵が書かれています。
こんな感じです。
そしてこの道を抜けると、琵琶湖疏水にかかる橋のところにでます。
その名も「大津絵橋」です。
大津絵橋にももちろん大津絵があります。
お馴染み、鬼の絵ですね^^
他にも色々あります。
大津絵橋を越えると一般道とぶつかりますが、下の写真の右斜め前にある石塔がいくつか建っているところが続きの遊歩道の入口になっています。
そして続きは先ほどと同じように地面に続きがあります。
そしてこの道の最後に、大きな鬼の念仏の陶板が建っています。
ここで一旦、大津絵のみちは終わりです。
ここまで大体10分くらいでしょうか?^^
私は写真を撮りながらなのでもう少し時間がかかりましたが、眺めて歩くだけならそれくらいの道だと思います。
大津絵の道第二章!大津市役所前の道
上で紹介した道が正式な「大津絵のみち」なのですが、大津市歴史博物館への入り口から市役所前のまっすぐ整備された道でも大津絵が見られます。
「大津絵のみち」の終着点から大津市歴史博物館へ向かう道の途中にあります。
ただし、全部歩道側に向いているので、車からは見えないんですね^^;
見るなら、歩道を歩くしかありません。
この道を真っすぐ行くと大津市役所の方に向かいます。
大津絵は上の写真のように、歩道側に向いているものが間をあけて置かれています。
こんな感じで絵が歩道側に向いているので、車で通りがかっても存在すら気づきません。
でも、歩道から歩くと、説明付きでキレイにかかれているんですね^^
こういう道がそのまま大津市役所あたりまで続きます。
三井寺力餅のギャラリーも見学しましたし、大津市美術館のすぐ近くにある圓満院門跡の大津絵美術館も見学して、大津絵をたくさん見ることが出来たので満足です♪
大津絵は、三井寺(園城寺)の境内にもありますし、この辺りにはどこかにさりげなくある場合があります。
商店街の中にもありますよ。
大津に来る際は、ぜひ大津絵を探してみて下さい^^