興福寺の国宝特別公開に行ってきました!
南円堂創建1200年を記念してのイベントで、南円堂・北円堂が特別に同時公開されているんです!
2013年4月12日(金)~6月2日(日)まで開催されています。
南円堂・北円堂の中には、平安時代~鎌倉時代にかけて活躍した奈良仏師、康慶・運慶親子作の仏像が安置されています。
いずれの仏像も国宝です!
特に南円堂は、10月17日の「大般若経転読会」という行事の日にしか公開されないので、なかなかないチャンスです^^
南円堂・北円堂 拝観券には割引があります
拝観は、南円堂・北円堂がセットになっている2か所共通券になっています。
値段は1,200円なのですが、割引もあるんですね^^
これを持っている人は、割引の対象になるみたいです。
- 興福寺友の会、アサヒメイト・・・半額割引
- 阿修羅ファンクラブ、PiTaPa、ICOCA、TOICA・・・100円割引
特に、ICOCAやPiTaPaを持っている人は多いと思いますので、忘れずに持っていきたいですね^^
というわけで、早速拝観チケットを購入。
一緒に、こういうものももらいました^^
左は2018年完成予定の中金堂の再建余材を使った根付け。
右は五重塔と南円堂のマークのついた可愛いらしい靴入れです^^
南円堂は土足厳禁なので、靴入れで自分の靴を持ち歩いて、後方の出口から出るというシステム。
使い終わったらそのままお持ち帰りくださいとのことなので、頂きました^^
西国三十三所観音霊場 第九番札所の南円堂
南円堂は、弘仁4年(813年)、藤原摂関家北家の藤原冬嗣が父である内麻呂の冥福を祈って建てたお堂です。
現在のお堂は創建以来4度目、江戸時代の寛政元年(1789)頃に再建されたものです。
八角になっているのは、廟堂(祖先や先人の霊を祭る所)という意味があるようです。
お堂の中には、
- 本尊:木造
不空羂索観音菩薩 坐像 - 木造
持国天 立像(東) - 木造
増長天 立像(南) - 木造
広目天 立像(西) - 木造
多門天 立像(北)
中央に御本尊、四方に四天王という配置で安置されています。
創建当時のご本尊は、講堂に安置されていた不空羂索観音像だったのですが、現在のご本尊は鎌倉時代の仏師、康慶とその弟子たちによるものです。
高さ3.36mもあってかなり大きく、間近で見上げるような形で拝観することができ、迫力がありました^^
四天王像は同じく鎌倉時代の作とされていますが、これは康慶一門の作ではなく、他のお堂から移されたものという説が最近になってでてきています。
元々は、康慶一門が作った四天王像も南円堂に安置されていたようですが、その四天王像は現在仮金堂にあるものとされています。
ちょっとややこしいですが、でもなぜ南円堂にあった四天王像が仮金堂に移ったのか、今南円堂にある四天王像はどこのお堂のものだったのか、面白いミステリーになっていますね^^
藤原不比等の霊をなぐさめる北円堂
北円堂は、興福寺創建者である藤原不比等の一周忌の時、菩提のために、
創建は養老5年(721)ですが、現在建っているものは、鎌倉時代の承元4年(1210)頃に再建されたもので、興福寺の伽藍の中では最古のもの。
建物自体が国宝で、南円堂が江戸時代に再建された時、北円堂をモデルにしたと云われています。
お堂内部には、鎌倉時代の奈良仏師・運慶とその一門の作の仏像などが安置されています。
- 本尊:木造
弥勒 如来坐像 - 木造
無著・世親 立像 - 木造
法苑林・大妙相 菩薩半跏像 - 木心乾漆持国天立像(東)
- 木心乾漆増長天立像(南)
- 木心乾漆広目天立像(西)
- 木心乾漆多聞天立像(北)
弥勒如来の脇侍である法苑林菩薩と大妙相菩薩以外は全て国宝になっています。
運慶一門が作ったものは、本尊弥勒如来坐像と無著・世親菩薩立像です。
配置は、弥勒如来を中心に、両脇に脇侍の法苑林・大妙相、その間から無著・世親兄弟が覗くように配置されています^^
四天王は四方を守っています。
無著・世親兄弟は4~5世紀ごろの北インドの兄弟僧侶で、法相宗の祖師として尊崇されています。
四天王像は、南円堂のものは寄木造で鎌倉時代のもの。
北円堂のものは木心乾漆造で平安時代のものです。
北円堂の四天王像は、平安時代初期の木心乾漆造の代表的な作品とされているので、見逃せないですね^^
残念ながら、中の仏像は撮影禁止なので、写真では紹介しきれませんが、JR東海のCMでどんな感じなのか少しだけ垣間見ることができます^^
今回の長期公開は2008年以来。
なかなかないチャンスです。
興味のある方は足を運んでみてください。