日本の守護神で「お伊勢さん」の名で親しまれている伊勢神宮。
正式名称は「神宮」といいます。
全国にも〇〇神宮と呼ばれるお宮はありますが、そのほとんどは明治以降にできたもので、それまでは「神宮」といえば伊勢神宮のことだったのです。
そんな伊勢神宮ですが、戦前まで残っていた神社の格付け「社格」で別格の位置づけとされていました。
まさに、全国の神社の頂点といえる神社なんですね。
江戸時代にはお伊勢参りのことを「おかげ参り」と呼ばれ、周期的におかげ参りの大ブームが起き、たくさんの人が全国各地から参拝しました。
そして現在も、日本最大のパワースポットとして人気を集めています。
伊勢神宮とは?
伊勢神宮がなぜ別格の扱いを受けるのかというと、皇室の祖先神「
太陽の神である天照大御神は、神々の中でも最高位にある神様。
日本人の総氏神でもあり、「日本人の心のルーツ」と言われるほどなので、日本人なら一生に一度は訪れておきたい神社なんです。
ところで伊勢神宮は、「伊勢神宮」という一つのお宮があるわけではありません。
伊勢近辺の天照大御神に関連する125社の神社を合わせた総称なんです。
中心となるのは、
そしてそれに続く14の別宮、43の摂社、24の末社、42の所管社で、合わせて125社です。
伊勢、志摩、鳥羽、松坂の4市と度会、多気の2郡に点在していて、その広さをあわせると東京ドーム1200個分にあたる、およそ5500haもあります。
伊勢市全体の5分の1から4分の1の広さに相当するのです。
内宮と外宮に祀られている神様は?
伊勢神宮の中心は内宮と外宮の両宮ですが、祀られている神様は、
- 皇大神宮(内宮):
天照大御神 - 豊受大神宮(外宮):
豊受大御神
です。
天照大御神は、日本の神々の頂点に立つ神様。
約2000年前の垂仁天皇の御代に、皇女であった倭姫が、天照大御神を祀るのにふさわしい場所を探しまわり、現在の場所である五十鈴川の川上に決まって祀られるようになりました。
それに対して豊受大御神は、天照大御神の食事を司る神様。
つまり、天照大御神の専属シェフとして丹波の国から招かれた神様です。
それが転じて衣食住の神、産業の神として信仰されています。
外宮は、内宮が創建されて約500年後となる、雄略天皇の御代に建てられたといわれます。
外宮の社伝によると、雄略天皇の夢枕に天照大御神が現れ、
「自分一人では食事が安らかにできないので、丹波国にいる豊受大御神を呼び寄せなさい」
と命じられたのだとか。
内宮と外宮は5キロほど離れているのですが、この両宮が伊勢神宮の中心となっています。
伊勢神宮のお参りには順番がある
伊勢神宮への参拝は、内宮の参拝に先立って、外宮から参拝するのが昔からの習わしとされています。
伊勢神宮の公式サイトにも書かれています。
- 内宮、外宮などお参りの順序はありますか?
-
特に決まりはありませんが、外宮から内宮の順にお参りするのが昔からのならわしです。
巡られる場所や目的によって所要時間が異なりますので、詳しくは「域内マップ」をご覧ください。
引用元:よくあるご質問|伊勢神宮
理由は明らかにされていませんし、色々な説があるのですが、伊勢神宮には「外宮先祭」という考え方があります。
つまり、伊勢神宮で行われる祭儀は、まず外宮から行うとするものです。
外宮は内宮の祭儀にも必要な食事を用意する神を祀っているので、外宮から祭儀が始まるわけですね。
お参りもその順序に倣ったものだと思われます。
なので、きちんと参拝するのなら、
外宮⇒内宮
という順番の参拝がおすすめです。
伊勢神宮 外宮(豊受大神宮)
外宮は伊勢市の中心部に位置し、伊勢市駅から徒歩5分の便利な場所に鎮座しています。
豊受大御神を祀る御正宮のほか、豊受大御神の荒御魂を祀る別宮「多賀宮」、同じく別宮の「土宮」「風宮」を参拝することができます。
食物・穀物を司る神様、豊受大御神(とようけおおみかみ)を祀る、伊勢神宮外宮を参拝しました♪
伊勢神宮 内宮(皇大神宮)
内宮は伊勢市郊外、外宮から5キロほど離れた五十鈴川の川上にあります。
天照大御神を祀る御正宮のほか、天照大御神のパワーの源「荒祭宮」、別宮の「風日祈宮」などを参拝することができます。
入口の宇治橋を渡って、神域に入った途端、神聖な空気を感じること間違いなしの場所です。
皇室の御祖神で、日本人の総氏神でもある天照大御神(あまてらすおおみかみ) をお祭りする、伊勢神宮の内宮を参拝しました!
伊勢神宮(内宮)には、御神徳を最大限に授かるためにも行っておきたいパワースポットがあります。
両正宮に次ぐ、高い格式の別宮
内宮と外宮にはそれぞれに属する別宮があります。
内宮の別宮は10ヵ所、外宮は4ヵ所です。
内宮域内には「荒祭宮」と「風日祈宮」、外宮域内には「多賀宮」「土宮」「風宮」がありますが、それぞれの宮域外にも鎮座してる別宮があります。
以下は宮域外にある別宮です。
時間に余裕のある方は、別宮巡りもしてみるとよいですね。
倭姫宮(皇大神宮 別宮)
伊勢神宮の創建に関わる、倭姫命を祀る別宮です。
倭姫宮の周りには、神宮徴古館農業館、神宮美術館、神宮文庫など、神宮にまつわる資料館や美術館があります。
神宮関連の文化施設が建ち並ぶ倉田山に鎮座する倭姫宮を参拝しました。
月読宮(皇大神宮 別宮)
天照大御神の弟神で月の神様「月讀尊」を祀る別宮です。
ここには、
- 月讀宮
- 月讀荒御魂宮
- 伊佐奈岐宮
- 伊佐奈弥宮
の4つの別宮が並んでご鎮座しています。
縁結び・夫婦円満のパワースポット、天照大御神に次ぐ御神徳を持つ弟神を祀る、月読宮に行きました。
伊雑宮(皇大神宮 別宮)
志摩市にある唯一の別宮で、「伊勢三宮」と呼ばれるほど格式の高かった別宮です。
皇大神宮や豊受大神宮から少し遠いので、滝原宮と同じく
ものすごい歴史ミステリーも伝わる、志摩で唯一の伊勢神宮の別宮、伊雑宮について紹介します。
月夜見宮(豊受大神宮 別宮)
外宮で唯一、域外にある別宮です。
域外とはいえ、外宮から徒歩5分の場所なので、外宮参拝とセットでお参りすることができます。
外宮で唯一、域外にある別宮「月夜見宮」。参拝者は少ないのに神聖な空気が漂う、穴場のパワースポットを紹介します。