絵馬

神社やお寺にかかっている絵馬。
お願い事を書いて神社に奉納したこともあると思います。
そもそも、なぜ絵馬というのでしょうか?

そしてなぜそこに願い事を書くのでしょうか?
そんな絵馬の由来を紹介しようと思います。

絵馬と神馬の関係

日本では古くから、馬は神様の乗り物(神馬しんめ)とされ、神聖視されていました。
なので、祈願の時や祭礼のときは、神の降臨を願って生きた馬を奉納する風習があったんですね。
現在も神社によっては神馬がいます。

上賀茂神社 神馬
(上賀茂神社の神馬)

ただ、奉納された後、神社側でお世話をするのは大変ですよね^^;

そして奉納する側も、祭礼の度に奉納するのは大変です。
なので次第に、生馬を奉納する代わりに馬像や板に馬の絵を描いたものを奉納するようになりました。
それが絵馬の起源です。

絵馬の原形は奈良時代からあったようです。
馬以外の絵柄が出てきたのは室町時代。
今ではそれぞれの社を象徴するユニークな絵馬が書かれていますね^^

絵馬掛け

それから大型化するものが現れ、安土桃山時代になると狩野派などの有名絵師による絵馬も登場しました。
その頃からそれを鑑賞するための絵馬殿も境内に建てられるようになります。

藤森神社 絵馬堂
(藤森神社の絵馬舎)

藤森神社 大型絵馬

一方で参拝者自身が書いた小絵馬も生まれ、絵馬掛けや拝殿内に吊るされました。
それが現代の絵馬に繋がっています。
今は、祈願だけでなく、お土産としての性格のものもでてきています。


絵馬発祥の社とされているのは京都の貴船神社。
貴船神社は祈止雨の社とされていて、日照りには黒馬、長雨には白馬又は赤馬をその都度献げていたそうです。

また、現存の絵馬堂で最も古いのは、京都の北野天満宮。
豊臣秀頼が慶長十三年(1608年)に建てたものです。